
「2足目シューズ」で伸び悩みが変わる理由
ジムに通い始めて半年〜2年くらい経つと、「そろそろレンタルシューズや最初に買った1足目から卒業したいな」と思うタイミングが来ますよね。私自身、最初の1足はソールが平らでゆったりめの、いわゆる初心者向けモデルを履いていたのですが、3級の課題で足を置いた瞬間にズルッと流れる感覚に何度も泣かされました。今日は、そんな「そろそろ2足目」というタイミングにぴったりのシューズとして、多くのジムで定番になっているアディダス ファイブテンの「ハイアングル(Hiangle)」を、実際の価格やスペックを踏まえてレビューしていきます。
ファイブテン「ハイアングル」の基本スペック
ハイアングルは、ファイブテンのラインナップの中でも「オールラウンド〜ややテクニカル向け」に位置づけられているモデルで、ジムはもちろん外岩でも使っている人をよく見かけます。2026年9月時点でクライミングショップの公式通販を確認したところ、価格は19,800円(税込)でした。ショップやセールのタイミングによって前後することがあるので、購入前に最新価格は必ずチェックしてください。
サイズ展開
サイズはUS6〜US11の展開で、それぞれハーフサイズ(h表記)も用意されています。海外ブランドのシューズは日本の靴のサイズ感とズレがあることが多いので、できれば店頭で試し履きしてから購入するのがおすすめです。私が店頭で試したときは、普段のスニーカーサイズよりワンサイズ〜1.5サイズ小さいものがぴったりきました。
アッパー素材とフィット感
アッパーには合成マイクロファイバー素材が使われていて、履き始めから型崩れしにくいのが特徴です。天然皮革のシューズだと最初の数回でグイッと伸びて緩くなることがありますが、ハイアングルは伸びが穏やかなので「買った瞬間はちょっときつめ」くらいのサイズ感で選んでも、数回履けば足になじんでくれます。留め方はマジックテープ式のベルクロストラップで、スリッポンタイプよりも脱ぎ履きがしやすく、休憩を挟みながら登るジムクライミングとの相性は良好です。
アウトソールとヒール性能
ソールにはファイブテン伝統のStealth C4ラバーが使われており、割れ目の入ったスプリットアウトソール構造になっています。これにより土踏まずのアーチをしっかり support しつつ、つま先だけを立体的に曲げやすい設計です。個人的に一番効果を感じたのはヒール部分で、かかとのラバー面積が広く取られているため、ヒールフックで壁に足をかけたときの「ズルッと外れる感じ」がかなり減りました。
実際に履いて感じたこと
私がハイアングルに履き替えたのは、ちょうど「3級の壁」にぶつかっていた時期でした。それまでの1足目シューズだと、スメアリング(壁に足裏を押し付けて摩擦で立つ技術)をしようとしても足がヌルッと流れてしまい、微妙な傾斜のホールドに立ちきれずに落ちることが続いていました。ハイアングルに替えてからは、ダウントゥ(つま先が下向きに反った形状)が控えめで、フラットシューズと本格的なダウントゥシューズのちょうど中間くらいの形状のおかげか、垂壁からやや強傾斜までの課題で足がしっかり決まる感覚を掴みやすくなりました。
特に効果を感じたのは、足を置く位置を「面」ではなく「点」で意識するような、細かいフットホールドが並ぶ課題です。逆に、思いきり反り返ったダウントゥ専用シューズが活躍するような強烈なオーバーハングの課題では、専用モデルほどのパワーは発揮しません。その意味で、ハイアングルは「これから色々な課題に挑戦していく初中級者の、最初の1足の性能アップ用シューズ」として非常にバランスが良いと感じています。
購入前に確認したいサイズ選びのコツ
初めて自分のシューズを買う人がよくやってしまうのが、「痛いのは我慢するものだから」と必要以上に小さいサイズを選んでしまうことです。たしかに上級者向けのダウントゥシューズは足を握り込むようにタイトに履きますが、ハイアングルのようなオールラウンドモデルは、指先が軽く曲がる程度のジャストサイズで十分に性能を発揮してくれます。目安としては、素足で履いたときに立った状態でつま先が軽く曲がり、痛みで集中力が切れない範囲にとどめるのがコツです。可能であれば実店舗で試着し、難しければオンライン購入前にサイズ表と自分の足長・足幅を照らし合わせておきましょう。
長く使うためのお手入れ方法
ソールのゴムは消耗品なので、つま先だけを引きずるように歩く癖があると、あっという間に先端がすり減ってしまいます。ジム内の移動中はできるだけシューズの外側で歩く、休憩中は必ず脱ぐ、登った後は軽く布で汗を拭いてから風通しの良い場所で乾かす、といった基本を守るだけでもソールの寿命はかなり変わってきます。ソールがすり減ってきた場合は、全体を買い替える前に「リソール(ソール張り替え)」を受け付けているショップに相談すると、コストを抑えつつ長く使い続けられます。
まとめ:こんな人におすすめ
ファイブテンのハイアングルは、レンタルシューズや初心者向けの1足目から卒業して、「そろそろ足の性能で登りたい」と感じ始めた初中級者の2足目シューズとして相性の良い1足です。垂壁から緩い傾斜の課題を中心に登っている人、細かいフットホールドを正確に踏みたい人には特におすすめできます。逆に、すでに強傾斜の課題ばかりに挑戦している方は、よりダウントゥのきつい専用モデルも視野に入れてみると良いかもしれません。ぜひ購入前にショップで試し履きをして、自分の足と相談しながら選んでみてくださいね。