ジムグレードに慣れてきたら、そろそろ外岩デビューを考えてみませんか
ジムでの指数やボルダリングを始めて半年〜2年くらいになると、「そろそろ外岩(岩場)にも挑戦してみたい」と思う方が増えてきます。私自身もジム歴1年を過ぎたころ、常連の先輩に連れられて初めて外岩デビューをしたのが、長野県と山梨県の県境にある「小川山(おがわやま)」でした。今回は、初めての外岩デビューの地として小川山が選ばれる理由と、アクセス・料金・初心者向けエリアまで、実際に行く前に知っておきたい情報をまとめます。
[写真: ここに実際の写真を挿入してください]
小川山とは? 日本屈指の花崗岩エリア
小川山は標高2,418mの山で、長野県川上村と山梨県の県境にある奥秩父山系に位置しています。ボルダリングエリアとして使われているのは、山頂付近ではなく「廻り目平(まわりめだいら)」と呼ばれる標高1,600m前後のキャンプ場周辺で、花崗岩の岩がゴロゴロと転がっている、まさに「岩の楽園」のような場所です。
開拓は1980年から。歴史あるエリア
小川山でのボルダリングの歴史は意外と古く、1980年に「キャプテン・エイハブ」という課題が開拓されたのが日本のボルダリング史における最初期の記録のひとつとされています。それから40年以上、数多くのクライマーが訪れ、課題を開拓し続けてきた結果、現在では初級から上級まで幅広いグレードの課題が揃う、国内でも代表的な外岩エリアになりました。花崗岩特有のフリクション(摩擦)の良さと、スラブ・クラックなど多様な岩の形が楽しめるのも魅力です。
アクセス方法と駐車場
車でのアクセス
小川山(廻り目平キャンプ場)へは、中央自動車道の須玉ICから車で約1時間20分です。道中はカーブの多い山道になるので、運転に慣れていない方は時間に余裕を持って出発することをおすすめします。私が初めて行ったときは、須玉ICを出てからの道のりを甘く見ていて、思った以上に時間がかかり、到着が夕方ギリギリになってしまいました。日帰りで行く場合は、朝早めの出発が安心です。
駐車場情報
金峰山荘(きんぽうさんそう)より先に広めの駐車スペースがあり、約100台分のスペースが用意されています。ただし紅葉シーズンや夏休み期間の週末は混雑するため、テント設営場所の近くに停めたい場合は早めのチェックインが推奨されています。
料金・利用方法
小川山でボルダリングをする場合、基本的には廻り目平キャンプ場を利用する形になります。料金の目安は以下の通りです。
- 入場料:300円/人
- 幕営料:700円/人
- バンガロー:6,000円/棟
日帰りで岩だけ触って帰る場合でも入場料がかかるので、現地に着いたら管理棟で手続きをしましょう。営業期間は4月中旬〜11月中旬が目安で、積雪状況によって変動するため、冬季に訪れる予定がある場合は事前に電話(0267-99-2428)で確認しておくと安心です。
初心者がまず行くべきエリアとグレードの目安
キャンプサイトエリアから始めよう
小川山には数多くのエリアがありますが、初めて訪れるなら、キャンプサイトからのアプローチが短い「キャンプサイトエリア」が断然おすすめです。歩いて数分〜10分程度で岩に取り付けるので、クラッシュパッドや荷物を抱えての長時間の歩荷(ぼっか)が不要なのが大きなメリットです。
グレードの目安
エリア内の課題グレードはおおよそ次のように分布しています。
- 初級:3級(6a)〜3級(6b)程度
- 中級:1級(7a)〜初段(7a+)程度
- 上級:二段(7c)〜三段(7c+)程度
ここで一つ注意してほしいのは、「ジムの3級」と「外岩の3級」は、同じ数字でも体感する難しさがかなり違うということです。ジムでは足場(フットホールド)が明確で色分けされていますが、外岩では自分で使えるホールドや足場を見つけ出す必要があります。初めて外岩に行った日、私はジムで2級を登れていたのに、小川山の3級で何度も落ちて、ホールドの持ち方一つから学び直す感覚になりました。「ジムのグレードより1〜2段階易しいところから始める」くらいの気持ちで取り組むのがちょうどいいと思います。
持ち物チェックリスト
外岩デビューに向けて、最低限用意しておきたい持ち物をまとめました。
- クラッシュパッド(レンタルがない場合が多いので、経験者の同行者やレンタルショップで事前に確保)
- クライミングシューズ・チョークバッグ
- ブラシ(ホールドの土や苔を落とすため)
- アプローチシューズまたは履き慣れたトレッキングシューズ
- 虫除け・防寒着(標高が高く、夏でも朝晩は涼しい)
- タオル・軍手(岩が汚れていることもあるため)
外岩でのマナーと注意点
外岩は自然の中にあるフィールドであり、地域の方々やほかのクライマーと共有する場所でもあります。以下の点は必ず守りましょう。
- ゴミは必ず持ち帰る
- 岩の近くの植物や苔を無闇に削らない(ローカルルールで禁止されているエリアもあります)
- 大声での会話や音楽の再生は控える
- 駐車場やキャンプ場の利用ルールを守る
- 単独での外岩デビューは避け、できれば外岩経験のある人と一緒に行く
まとめ:小川山は外岩デビューにうってつけの場所
小川山は、アクセスのしやすさ、初心者向けエリアの充実度、そして1980年代から続く歴史あるフィールドとしての奥深さを兼ね備えた、外岩デビューに最適なエリアです。ジムグレードとのギャップに最初は戸惑うかもしれませんが、それも含めて外岩の面白さだと思います。次の休日、少し早起きして、いつものジムとは違う「本物の岩」に触れてみてはいかがでしょうか。きっと、ボルダリングの新しい楽しさに出会えるはずです。